
ストーリー


あざやかな色が
ケープコッドを彩る季節。
ダッフィーとリーナ・ベルは、
ベンチで本を読んでいます。
そこへ、
森の様子をスケッチしている
ジェラトーニが
そして向こう側から
色づいた落ち葉をあつめながら
シェリーメイが
それぞれ歩いてきました。
「あっ!」








夢中になっていたふたりは
思わずぶつかってしまいました。
おどろいて顔を見合わせる
ふたりの様子を
リーナ・ベルは
虫眼鏡で観察します。


「ふむふむ。
ふたりとも秋の美しさに
見とれていたんだね」
ふたりは大きくうなずきました。
「秋ってきれいな色で
いっぱいだもんね」


とジェラトーニ。


「秋が終わったら
見られなくなっちゃうのかな…」
ダッフィーがそう言うと、
みんなちょっぴり
さみしい気持ちになりました。


「そうだ!
目の前の色を、
絵本にとじこめるっていうのは
どう?」
リーナ・ベルのひらめきに、
ジェラトーニは目をかがやかせます。
「みんな、秋の色をもってきて」



ぴかぴかのどんぐりに、
真っ赤なカエデや
黄色いイチョウの葉っぱ。
みんながあつめた秋の色が
ジェラトーニの描いた
景色といっしょになって
世界でたったひとつの絵本に。
ジェラトーニは
うれしそうにページをめくります。
「この絵本をひらけば、
いつでもケープコッドの
秋に会えるね!」

